ノアザミ

学名:Cirsium japonicum Fisch. ex DC.
科名:キク科アザミ属
用部:根、および花を含む全草
生薬名:大薊(たいけい)
用途:利尿、月経不順、子宮筋腫、鼻血、血尿、下血

説明文:
多年草で丈は高く伸び60~100cmほどになる。根生葉はロゼット状に広がり、花の頃も枯れずに残る。初夏に枝の頂に紅紫色の管状花からなる頭花が直立する。葉は互生、羽裂、刺縁、鋭尖頭である。タンニン、ミネラルなどが含まれる。葉の生汁をはたけ(顔面白癬)、陰嚢湿疹、糀糠疹に塗布する。渋(タンニン)の効果とされる。根の乾燥したものを大薊といい、日本では和続断(わぞくだん)とも称し続断(ぞくだん)の代用品として神経痛、利尿、健胃に用いる。アザムという言葉は傷むとか傷ましいの意であり、アザミに触ると刺があり痛いので、アザム草が転訛してアザミと呼ばれるようになったという説がある。またアザミは薬性涼とされ、手足がいつも冷たい人は生姜(しょうが)と一緒に食べる、空腹時は避ける、食べ過ぎると下痢の心配があるので注意が必要。

薬草の詩:
少年のころ、家からトロトロ下りて左に折れると、灌漑用の幅1 mぐらいの溝があり、その土手づたいに歩くと、小学校への近道でした。春から夏にかけて、そして秋へ、ノアザミが点々と続きます。モンシロチョウとこの花は「絵」になるのです。
宿根草ですが、最近訪れてみて、l 本も見つけることができませんでした。(双竜子)

前の記事

ニワウメ

次の記事

ノダケ