ウメ
学名:Prunus mume Siebold et Zucc.
科名:バラ科 サクラ属
用部:果実
生薬名:烏梅
用途:口渇、悪心、下痢
代表的な漢方薬: 杏蘇散、椒梅湯
説明文:
中国を原産とする落葉高木。1月下旬〜3月頃に、白や紅を基調とした様々な色合いの花を咲かせる。万葉集では百首を超える歌が詠まれるほど、日本人に馴染みの深い果樹である。奈良時代から栽培されていたとされ、まだ熟し切っていない青梅を梅干しや梅酒など広く利用する。青梅には青酸が含まれており、大量に食べると痙攣や呼吸困難を起こすことあるが、梅酒の実や梅干しの種子はアルコールや塩、天日干しにより毒性が低下している。また、未熟な果実を燃やした藁の煙で燻蒸して乾燥させたものを、その色から烏梅(うばい)といい、口渇や悪心、下痢などに用いる。ちなみに実が熟す6月頃の雨の時期を梅雨という。
薬草の詩:
ウメは良くできる年とできの悪い年があって、豊作の年には家庭でもウメ酒をつくって楽しみます。
夏の暑いころ、まだよく漬かっていないウメ酒に指を入れてなめているところを母に見つかり怒られた思い出があります。
食欲不振など体がつかれているときは、酸っぱいものがおいしいものです。ただ、飲み過ぎには注意しましょう。