またしても見送りPPI・・・医療用から要指導・一般用への転用に関する評価検討会議

医療用から要指導・一般用への転用に関する評価検討会議の第5回会議が8月1日に開催された。

https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000198111_00001.html

そこで、またもやPPIのOTC化が見送ら得ることになった。

会議の席では、資料7 オメプラゾール、ランソプラゾール、ラベプラゾールナトリウム(https://www.mhlw.go.jp/content/11121000/000342047.pdf)をもとに、現状の販売体制の不備が議論されtらしい。

販売数量が限定されている商品について、質問もなく購入できた者が36%。

そんな現状が、不安視されたことが、スイッチ化を見送られた大きな原因のようだ。

どうやらその結果を受け、日薬が販売体制の順守等に係わる通知が8月8日に出された。

 

***(通知の要点)****

医薬品販売に関する手順等の確認及び法令遵守の徹底について

8 月 1 日に開催された医療用から要指導・一般用への転用に関する評価検討会議での議論におおいて、PPI 製剤のスイッチ化に関する検討過程で、医薬品販売制度実態把握調査結果が資料として提出されたた。

同資料によると、要指導医薬品等の販売に際して薬剤師が対応した状況はおおむね 9 割を超えていたが、「濫用等の恐れがある医薬品」については何ら質問なしに複数購入できたとのケースが約 4 割に上っていた。

同会議の複数の委員から、こうした状況下でのPPI 製剤のスイッチは好ましくないとの意見があり、スイッチ OTC 薬とすることが了承されなかった。

また、処方箋医薬品あるいは向精神薬を中国人へ不正に横流しした疑いで薬剤師の逮捕事案が報道された。

医療用医薬品の取扱い、一般用医薬品等の不適切・不正な販売が相次いで報告される背景には、国から免許された医薬品の管理者である薬剤師の法令遵守が不十分であることが挙げられる。

早急な改善が必要である。

<薬局医薬品の取扱いに関について>(参考1)

厚生労働省医薬食品局長通知(平成 26 年 3月 18 日、薬食発 0318 第 4 号「薬局医薬品の取扱いについて」)で示されている通り、薬剤師、医師、薬局及び医療機関等の開設者等に販売・譲渡することを除いては、正当な理由がない限り販売・譲渡することは禁止されている。

また、処方箋医薬品以外の医療用医薬品であっても処方箋に基づく薬剤師の交付が原則であり、一般用医薬品の販売による対応を考慮したにもかかわらず、やむを得ず販売を行わざるを得ない場合などにおいては、必要な受診勧奨を行った上で、留意事項を遵守した取扱いなどが求められている。

<要指導医薬品や濫用等の恐れがある医薬品について>(参考2、3)

医薬品医療機器法施行規則第 15 条の 2 及び第 158 条の 11 において「適正な使用のために必要と認められる数量に限り、販売し、又は授与させること」とされ、 厚生労働省医薬食品局長通知(平成 26 年 3 月 10 日、薬食発 0310 第 1 号「薬事法及び薬剤師法の一部を改正する法律等の施行等について」)では「適正な使用のために必要と認められる数量とは、原則として一人一包装単位(一箱、一瓶等)」と規定されていいる。

参考1.薬局医薬品の取扱いについて https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11120000-Iyakushokuhinkyoku/yakkyoku.pdf
(平成 26 年 3 月 18 日薬食発 0318 第 4 号 厚生労働省医薬食品局長)

参考2.医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律施行規則 http://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=336M50000100001

参考3.薬事法及び薬剤師法の一部を改正する法律等の施行等について https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11120000-Iyakushokuhinkyoku/yakuzihou.pdf
(平成 26 年 3 月 10 日薬食発 0310 第 1 号 厚生労働省医薬食品局長)

 

医薬品の販売制度 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000082514.html

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