医薬品の過剰摂取と違法薬物
近年、医薬品を過剰摂取する薬物乱用が若い世代を中心に増加してきています
近年、医薬品を過剰摂取する薬物乱用が若い世代を中心に増加してきています
医薬品の過剰摂取による中毒で昨年、女子高生が亡くなるという痛ましい事件がありました。一緒にいたのは、薬を過剰摂取して精神的苦痛を和らげようとする「オーバードーズ仲間」でした。
近年、入手しやすい市販薬を中心に若者の間で過剰摂取による薬物中毒・薬物乱用が社会問題となっています。
乱用のおそれのある医薬品の成分を厚労省で指定していますが、規制されていない成分の医薬品においても、オーバードーズするケースも増えてきています。違法薬物よりも安価で所持していても捕まらない医薬品での乱用は発見されにくく、広がりをみせています。
医薬品の過剰摂取による中毒で昨年、女子高生が亡くなるという痛ましい事件がありました。一緒にいたのは、薬を過剰摂取して精神的苦痛を和らげようとする「オーバードーズ仲間」でした。
近年、入手しやすい市販薬を中心に若者の間で過剰摂取による薬物中毒・薬物乱用が社会問題となっています。
乱用のおそれのある医薬品の成分を厚労省で指定していますが、規制されていない成分の医薬品においても、オーバードーズするケースも増えてきています。違法薬物よりも安価で所持していても捕まらない医薬品での乱用は発見されにくく、広がりをみせています。
過剰摂取(オーバードーズ)とは?
薬を使うときの一回あたりの量(dose)が過剰である(over)こと。または薬物の過剰摂取に及ぶ行為のことをさしています。違法薬物のように、快楽を得ようとするより、つらい気持ちを和らげたいと手を出してることの方が多いようです。
青少年による市販薬の乱用が問題となっています。2014年は、ゼロですので、この5,6年の間に急増してきています。
ゲートウェイドラッグ
ゲートウェイドラッグとは、依存性や中毒性の高い薬物への「きっかけ」や「入口」となる物です。これまでは、未成年からの喫煙や飲酒などが言われてきましたが、近年では、特に若者の間で「大麻」や「医薬品のオーバードーズ」がきっかけに繋がってきています。
過剰摂取(オーバードーズ)
とは?
薬を使うときの一回あたりの量(dose)が過剰である(over)こと。または薬物の過剰摂取に及ぶ行為のことをさしています。違法薬物のように、快楽を得ようとするより、つらい気持ちを和らげたいと手を出してることの方が多いようです。
青少年による市販薬の乱用が問題となっています。2014年は、ゼロですので、この5,6年の間に急増してきています。
ゲートウェイドラッグ
ゲートウェイドラッグとは、依存性や中毒性の高い薬物への「きっかけ」や「入口」となる物です。これまでは、未成年からの喫煙や飲酒などが言われてきましたが、近年では、特に若者の間で「大麻」や「医薬品のオーバードーズ」がきっかけに繋がってきています。
なぜ病気を治療する医薬品を過剰摂取するのか
なぜ病気を治療する医薬品を
過剰摂取するのか
「最初は6錠入りの鎮痛剤を全て飲んだ。エスカレートしていき、嫌なことがあるたびに84錠入り瓶を1瓶、2瓶と増えていった」
「最初は6錠入りの鎮痛剤を全て飲んだ。エスカレートしていき、嫌なことがあるたびに84錠入り瓶を1瓶、2瓶と増えていった」
興味本位や快楽を得るためではなく、学校生活や仕事、人間関係など、ストレスを抱えた若者たちが、「現実逃避」や「嫌なことを忘れたい」という理由で、入手しやすい「医薬品」を過剰摂取することにより薬物依存に陥っています。
興味本位や快楽を得るためではなく、学校生活や仕事、人間関係など、ストレスを抱えた若者たちが、「現実逃避」や「嫌なことを忘れたい」という理由で、入手しやすい「医薬品」を過剰摂取することにより薬物依存に陥っています。
インターネットで情報、医薬品が手に入る時代
SNSで情報を入手しやすく、同じ境遇の人と巡り合うことが多くなりました。医薬品のオーバードーズをする若者はほとんどが、そこから情報を得ています。医薬品も手軽にインターネットで購入することができます。薬局では乱用のおそれのある医薬品は一人1箱だけなどの規制をしていますが、それも功を奏していません。
スマートフォン保有率は2010年は9.7%でしたが、2020年は86.8%まで高くなっています。インターネットの利用も低年齢化しており社会全体で見守っていかなければなりません。
インターネットで情報、医薬品が手に入る時代
SNSで情報を入手しやすく、同じ境遇の人と巡り合うことが多くなりました。医薬品のオーバードーズをする若者はほとんどが、そこから情報を得ています。医薬品も手軽にインターネットで購入することができます。薬局では乱用のおそれのある医薬品は一人1箱だけなどの規制をしていますが、それも功を奏していません。
スマートフォン保有率は2010年は9.7%でしたが、2020年は86.8%まで高くなっています。インターネットの利用も低年齢化しており社会全体で見守っていかなければなりません。
中毒症状や離脱症状が現れます
医薬品のオーバードーズによる中毒症状は、違法薬物よりもひどいと言われています。主な症状は、幻覚や興奮状態、強い幸福感や、思考力の低下、知覚過敏などです。さらに、体内の薬剤の成分が抜ける「離脱症状」がひどく、強い不安感やけいれん、動悸、吐き気、悪寒、さらには力が入らず動けなくなる場合もあります。市販の医薬品の場合、いくつもの成分が入っているため、その症状がひどくなると言われています。
発見が遅ければ死にいたる危険も
医薬品の成分の中には、通常は安全な成分でも、大量に服用すると臓器不全になったり、亡くなるケースもあります。
中毒症状や離脱症状が現れます
医薬品のオーバードーズによる中毒症状は、違法薬物よりもひどいと言われています。主な症状は、幻覚や興奮状態、強い幸福感や、思考力の低下、知覚過敏などです。さらに、体内の薬剤の成分が抜ける「離脱症状」がひどく、強い不安感やけいれん、動悸、吐き気、悪寒、さらには力が入らず動けなくなる場合もあります。市販の医薬品の場合、いくつもの成分が入っているため、その症状がひどくなると言われています。
発見が遅ければ死にいたる危険も
医薬品の成分の中には、通常は安全な成分でも、大量に服用すると臓器不全になったり、亡くなるケースもあります。
薬物事犯検挙者の近年の動向
薬物での検挙者はほぼ横ばいで推移していますが、大麻での検挙者は年々増加傾向にあるのが分かります。
薬物事犯検挙者の近年の動向
薬物での検挙者はほぼ横ばいで推移していますが、大麻での検挙者は年々増加傾向にあるのが分かります。
若者に広がる大麻使用の増加の懸念
増え続ける大麻使用者のうち、30歳未満が約7割を占めています。10代の使用者も増加しており、若い世代に身近に迫っている問題です。鹿児島県においても同様に増加しています。
大麻には危険性は少ないという誤った情報により、興味本位で手を出してしまい、やめられなくなっていると考えられます。薬物依存という意識が少なく治療や支援のニーズが乏しくなっているのも事実です。
若者・子供たちの周りには危険が多く潜んでいます。写真のような加工品で気づかないうちに大麻を摂取している例も多くみられます。SNSで興味を持たせ、使用者が拡大しています。
大麻中毒者は、時間感覚の低下や記憶力の低下、筋肉の反応の低下がみられます。またうつ病の原因にもなりやすいと言われています。
若者に広がる大麻使用の
増加の懸念
増え続ける大麻使用者のうち、30歳未満が約7割を占めています。10代の使用者も増加しており、若い世代に身近に迫っている問題です。鹿児島県においても同様に増加しています。
大麻には危険性は少ないという誤った情報により、興味本位で手を出してしまい、やめられなくなっていると考えられます。薬物依存という意識が少なく治療や支援のニーズが乏しくなっているのも事実です。
若者・子供たちの周りには危険が多く潜んでいます。写真のような加工品で気づかないうちに大麻を摂取している例も多くみられます。SNSで興味を持たせ、使用者が拡大しています。
大麻中毒者は、時間感覚の低下や記憶力の低下、筋肉の反応の低下がみられます。またうつ病の原因にもなりやすいと言われています。
過剰摂取・乱用をしてしまう心の闇
過剰摂取・乱用をしてしまう
心の闇
薬物への依存に陥りやすい背景として、「自己肯定感の低さ」や「人間関係の悩み」、「本音を言えない孤独さ」などの心理が関係しています。その他にも、自身の健康や家族・家庭、社会全体の問題も複雑に影響しています。安心して人に相談することができず、薬物という物質を通じて、心理的苦痛を自身で和らげようとしています。
薬物依存になってしまうと、離脱症状も現れるので「止めても苦しい、薬物を続けるのも苦しい」という状態が続いてしまいます。
薬物への依存に陥りやすい背景として、「自己肯定感の低さ」や「人間関係の悩み」、「本音を言えない孤独さ」などの心理が関係しています。その他にも、自身の健康や家族・家庭、社会全体の問題も複雑に影響しています。安心して人に相談することができず、薬物という物質を通じて、心理的苦痛を自身で和らげようとしています。
薬物依存になってしまうと、離脱症状も現れるので「止めても苦しい、薬物を続けるのも苦しい」という状態が続いてしまいます。
正しく使ってこそ薬
正しく使ってこそ薬
「お薬」は、病気やケガを治す手助けをするためのものです。「お薬」が皆さまの健康を守るものとして役に立ってほしいと、私たち薬剤師は願っています。日本だけではなく、世界の若者の間で医薬品の「オーバードーズ」が問題になっています。
悩みや苦しみをごまかすためにと、薬物に逃げるのはやめてください。
「お薬」は、病気やケガを治す手助けをするためのものです。「お薬」が皆さまの健康を守るものとして役に立ってほしいと、私たち薬剤師は願っています。日本だけではなく、世界の若者の間で医薬品の「オーバードーズ」が問題になっています。
悩みや苦しみをごまかすためにと、薬物に逃げるのはやめてください。
相談先
悩みがあったり、悩んでいる友人がいたら相談してください。SNS等でいつでも相談できる環境にあります。
相談先
悩みがあったり、悩んでいる友人がいたら相談してください。SNS等でいつでも相談できる環境にあります。