公益社団法人 鹿児島県薬剤師会

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1/4が7剤以上・・・とのアナウンス (・・?

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昨日のクローズアップ現代

ご覧になられた方はいらっしゃるだろうか

10/18に本掲示板で紹介(http://kayaku.jp/pha/6919/)していた通り、ポリファーマシーについて取り上げられていた

たくさんの薬は害になる!? ~“多剤服用”の深刻なリスク~

https://www.nhk.or.jp/gendai/articles/4343/index.html

こういった番組、アナウンサーの喋りが、時としてあやふやだったり、正確性を欠いていたりすることがある

最悪、それらが視聴者に不安や誤解を与えることがある

従って、かなり、注意した表現が求められる

昨日の番組中にも正確性を欠く表現が気になるところがあった

「7種類以上の薬をもらう人の割合は、64歳以下では10%。一方、75歳以上になると、24%に増加。4人に1人にのぼります。」

何の四分の一かが抜けている

グラフに書かれた年齢区分の全員に対して?

それとも、それぞれの年齢区分の薬が処方されている人の数に対して?

そこを明確に表現しなければ・・・

グラフの表題には、小さく「一つの薬局で受け取る薬の数<月>」(← この表現もどうなのだろう?)とは書かれているが、視聴者はそこまで見ていない

さて、サプリメントの安易な使用に関しても番組内で指摘されていた

情報センターに寄せらられる相談の中にも時々サプリメントとの相互作用に関するものがある

ひどい場合には、販売業者の強引な勧めを断れ切れずに高額なサプリメントを数種類も使用しているようなケースもある

番組内で、サプリメント使用者へのインタビューも流れていたが、その使用動機などに驚くような事例も紹介されていた

それは、ともかく、番組内で述べられていた「足し算医療からの脱却」

服薬アドヒアランス、患者の状態のフォロー、etc.

薬と患者の引き合わせ窓口、薬局・薬剤師の役割がさらに重要になってくる

岡山大学病院では、睡眠薬ポリファーマシー外来(http://psychiatry.ccsv.okayama-u.ac.jp/medical/expert.html)が設けられた・・・

ベンゾジアゼピン系薬剤の減量をお考えの先生へ:http://psychiatry.ccsv.okayama-u.ac.jp/medical/img/benzodiazepine_fordoctor.pdf

数が多いからと言って、単にそれが悪いとは言えない

要は、処方された薬、患者が使用しているサプリメントを含め、それらが適切であるか

「医者が何年も体には悪くないからと処方し続けた薬で、よくなるどころか、薬から抜け出せなくなった・・・」

との、足し算医療で何種類もの向精神薬が処方され、極度に日常生活動作が低下、それにも関わらず、それらから離れられなくなった高齢女性のことば

そのような患者を救えるのは、ひょっとすると薬剤師かもしれない

今朝の、某市消費者センターへの相談は、ひょっとすると昨日のクローズアップ現代の影響かもしれない・・・

 

<参考>

『高齢者が気を付けたい多すぎる薬と副作用』

https://www.jpn-geriat-soc.or.jp/info/topics/pdf/20161117_01_01.pdf