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レーザー光線の増幅と相談の「たらい回し」による不安あるいは期待の増幅との関係 そして薬の情報センターという名称
励起エネルギを強くすると、励起状態の原子数が基底状態の原子数よりも多くなる(反転分布)。
この状態でレーザの媒質中を自然放出光が進むと、誘導放出過程により光が増幅される。
増幅光が二枚の反射鏡からなる光共振器の間を往復すると、さらに誘導放出により光が増幅される。
増加エネルギが光共振器内の損出エネルギを越えるとレーザ発振が起こり、レーザ光が放出される。
一般の方の医薬品服用に関する不安も、相談先のたらい回しによって増幅され、その増幅率が一定レベルと超えるとクレーム等となり噴き出してくる。
あるいは、問い合わせた先で、あそこに聞けば教えてもらえるとなれば、期待が独り歩きし始め、たらい回しによって過度に増幅されることがある。
まるで、レーザー光の増幅。
一次受付として、かかりつけの薬局や医療機関が不安を吸収、あるいは、緩和できれば問題は、速やかに解消される。
しかし、時に、そこが強力な反射鏡となり、2次相談窓口に不安や期待のベクトルを向けさせることがある。
その行きつく先が、さらに反射鏡となることもしばしばある。
その結果、たらい回しの過程で不安あるいは期待は、最高に増幅され、次の相談先に向けて勢いよく放出される。
ところが、多くの場合、相談者の普段の様子などが分からないことなどもあり、期待に沿うような回答や対応ができない。
そのため、増幅されたエネルギーが行き場を失い、不安や落胆に沈むこと、あるいはそれらに起因する怒りが爆発することになる。
つい今しがた、まさにそのような相談が寄せられた。
かかりつけの薬局から東京の某相談先を紹介された。
そこに連絡したら、鹿児島県薬剤師会の薬情報センターであればわかると紹介された。
〇〇の薬の副作用について教えて欲しい。
副作用についてといわれても、漠然とし過ぎていて回答のしようがない。
かかりつけの薬局や病院からどのように説明を受けているかを確認すると、薬局から東京のセンターを紹介されたというではないか。
〇〇を飲み始めて数年経つ。
病状が進むので徐々に〇〇の使用量が増えている。
治療には〇〇は不可欠。
ふらつきがひどくてどうしようもない。
病院は〇〇の副作用だろうという。
どうにかならないか。
さて、ふらつきは本当に〇〇の副作用だろうか?
仮にそうだとすれば、減量するなりして様子を観るなどが必要だが、治療に〇〇は不可欠。
病状とそれに対する治療方針の問題を考慮する必要がある。
ところが、そのあたりは主治医、あるいは、これまでの経過を知っているかかりつけ薬剤師の領域。
相談者は〇〇の副作用と決めつけているが、もしかすると、全く別のところにふらつきの原因があるかもしれない。
そこに聞けば答えがわかる、解決策を教えてもらえる。
それは、無理な話。
最高潮に増幅された期待をしぼませてしまうことになるが、結局は、医師に差し戻す提案になってしまう。
100%の解決策などそうそう転がっていない。
特に、かかりつけの△△から離れれば、離れるほど、適切な解決策への緒は見えなくなる。
加えて、医療には限界がある。
どの段階(状態)で妥協する(折り合いをつける)ことになる。
それを決めるためにも、かかりつけ医、かかりつけ薬剤師との関係の在り方が重要になってくる。
しかし、自分が100%の患者にしてみれば、どこかで妥協することは、承服しがたいことであるかもしれない。
医療には限界がある、そのことは、なかなか理解されない。
ふらつきと命のバランス。
それにしても、相談者のかかりつけの薬局・・・