オトギリソウ

学名:Hypericum erectum Thunb.
科名:オトギリソウ科
用部:全草
用途:止血、鎮痛、利尿
生薬名:小連翹(しょうれんぎょう)
説明:
北海道から九州の日当たりの良い山地や丘陵地に生える多年草で、草丈は20〜60cmになる。7〜8月頃、茎頂の円錐状花序に淡黄色の花を多数つける。弟切草(おとぎりそう)の由来が、江戸中期の和漢三才図会(わかんさんさいずえ)に紹介されている。平安時代に晴頼(はるより)という鷹匠がおり、薬草を使って鷹の傷を治すことで有名であった。しかし秘密にしていた薬草の名を弟が他人に洩らしてしまったことに激怒し、弟を切り捨ててしまった。その時の血飛沫の跡が、庭で栽培していた薬草の葉や花に残ったと伝えられている。別名を鷹の傷薬(たかのきずぐすり)、血止草(ちどめぐさ)。実が結実した頃に全草を取り乾燥させたものを、生薬の小連翹(しょうれんぎょう)といい、止血、鎮痛、収斂、利尿作用などがあり、月経不順などに煎じて服用。また、扁桃炎には含嗽用とし、打撲、腫れ物などにはそれを外用する。

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