ハマボウフウ
用部:根
用途:かぜ・発汗
生薬名:ハマボウフウ(浜防風)
説明文:
海岸の砂地に自生する海岸性の多年草。日本全国の海岸に面した砂地に分布していたが、最近は砂地の浸食などにより減少している。ボウフウと似ていることから浜ボウフウと呼ばれるようになったようだが、分類的には別種。葉は肉厚でつやがあり、花期以外はあまり高く伸びず丈が低い。根はゴボウに似て非常に長く、地中深く伸びる。 根にはクマリン配糖体が含まれ、去痰、解熱、鎮咳薬などとして利用される。また、防風の代用品として利用されるが、効能は防風と同じか、それより劣るとされている。乾燥した根、根茎を木綿袋に入れて、鍋で煮出して入浴直前に袋ごと入れたものを「防風ぶろ」といい、血行をよくして、体を温め、疲労回復、筋肉痛の緩和、かぜの予防、寒い時の湯冷めの防止に効果があるとされる。食用としては、非常に癖がなくサラダや刺身のつまなど、生のままでも食べられる。さっと茹でたものは酢の物、あえもの、おひたし、炒め物、煮物に。生の根、根茎は味噌漬けで。