カノコソウ

学名:Valeriana L.
科名:スイカズラ科カノコソウ属

説明文:
カノコソウ属は、APG植物分類体系ではスイカズラ科に含まれるが、オミナエシ科としてもよいとされている。日本全土の山野の湿った場所に稀に生える多年草。最近では自生しているのを見ることが少なくなり、鹿児島県では危急種に指定されている。名前の由来は集まった蕾の様子が、染めの技法「鹿の子絞」に似ていることによる。5~7月頃に、オミナエシに似た姿で淡紅色の小花を多数咲かせる。このことから「ハルオミナエシ」の別名がある。
根および根茎は生薬名「吉草根」、中国名「纈草根」といい、鎮静作用があり、ヒステリー、神経衰弱、神経過敏に煎じて用いる他、婦人病薬などに配合して用いる。足の裏のにおいと言われる特異な臭気にも鎮静作用がある。
安全で中毒性がないとされるが、既に睡眠薬等を常用している場合は服用を避ける。

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