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怒涛の如く アンチドーピング相談の波が
鹿児島県体育協会は、国体参加予定選手全てにドーピング防止質問票の提出をお願いしている。
先週あたりから、各競技団体から質問票が提出され始めた。
それらが、体育協会から、私(医・科学委員会委員。薬剤師会アンチドーピングホットライン)のもとにドサッと送られてくる。
医薬品に関する相談はまだしも、サプリメントに関する相談への対応は、本当に骨が折れる。
質問票には、使用しているサプリメントについて第三者認証(NSF、informed sport、informed choice、BSCGなど)のを受けているかを確認するようになっているが、それすら確認していないものが多数ある。(注1)
それらについて、いちいち、販売メーカーのホームページ、認証プログラムなどのホームページを調べて対応する。
場合によっては、メーカーに対して、アンチドーピングに対する姿勢や取り組みの状況なども確認することになる。
手間のかかる作業だが、製品名が正確に分かればなんとかなる。
しかし、製品名等が正確に期されていない場合も多く、それについてはお手上げ(回答不能)となってしまう。
正確さを期すため、また、競技者への意識付け(啓発)のため、わざわざ質問票を提出する方法をとっているが、その親心(?)を競技者や指導者になかなか感じ取ってもらえていないのだろうか。
さて、鹿児島県薬剤師会は体育協会からの依頼を受け、競技団体毎のアンチドーピング講習会に講師として、スポーツファーマシストを毎年派遣している。
既に10年程、継続しているだろうか。
毎年、サプリメント使用上の留意点にも、かなり力を入れ啓発を図っているが、それらが十分に活きてきていないのが現状のように感じてしまう。
おそらく、競技者の『勝ちたい』という願望が、スポーツ栄養学的な評価や食事による栄養補給、そしてアンチドーピングをすっ飛ばし、安易にプロテイン等へと手を伸ばさせているのだろう。
それを助長するほど巧みなCM、それらを見破る能力競も技者らに欠如していることも窺える。
逆に言えば、それだけ、競技者の置かれている栄養サポートなどの環境が乏しいということになる。
現在、14競技団体分の質問票への回答を終えた。
やっと半分弱というところだろうか。
残りの競技団体からの質問票が、茨城国体までに、またまた大波となって押し寄せてくるだろう。
それまでの間の一休み。
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注1:〇〇は、ドーピングになりませんか? その1 判断するための資料
http://kayaku.jp/pha/6241/