公益社団法人 鹿児島県薬剤師会

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あちらこちらで、処方箋の有効期限切れトラブルが発生しているようだ・・・なんとかせにゃならんのでは

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最近、有効期限切れ処方箋に係る質問が、いくつか寄せられている。

中には、医療機関あるいは患者とトラブルになっている事例もあるようだ。

地域薬剤師会保険講習会でも提示されたように、処方箋の有効期限は特別な理由等があり延長された場合を除き、発行日を含めて4日間。

その間、土日や休日が挟まれても延長はない。

そのあたりの情報が、まだまだ、薬局利用者に十分理解されていないことがある。

そのため、有効期間切れ処方箋が薬局に持ち込まれる事例が後を絶たない。

これまでは、疑義紹介して期間延長するなどして対応していたところもあるかもしれないが、今般、それも難しい。

しかし、医療機関側もそれですませようとするところが、未だに存在する。

薬局側からの処方箋有効期間に関する説明を受け付けない医療機関も現実的にはあるようで、それが、トラブルにつながっている。

さらに、患者側の問題として、処方箋の有効期限が切れた場合は、再発行の手続きとらなければならない。

当然ながら、再発行は自費となる。

手間がかかるうえ、全額自費となっては、患者側の理解もなかなか得られない。

ルールを理解していない患者側にも責任がある。

しかし、患者側としては、ルールを知らしめていない薬局側、ひいては保険調剤制度に落ち度があると責任を転嫁してくる。

それ故、トラブルに発展する事例がある。

このブログに何度か記載したことがあるが、全ての処方箋の有効期限が一律4日というところが曲者。

せめて、慢性期に対する処方、急性期に対する処方程度のクラス分けがあって然りと思うが・・・

さて、処方箋の有効期限をめぐるトラブルに関しては、制度の問題、薬局の啓発不足の問題、患者の不理解と身勝手の問題、医療機関の勉強不足による不理解と身勝手の問題等いろいろなファクターがある。

患者、医療機関への啓発等に関しては、個々の薬局の頑張りだけでは、どうしても追い付かない問題がある。

少なくとも行政や厚生局等が、もっと、積極的に患者や医療機関に情報提供し啓発を図る必要がある。

あるいは、薬剤師会が、医師会、歯科医師会等に対して情報提供したり、患者啓発用の資材を作成するなども必要となってくる。

南日本新聞の「薬立つ知識」などを利用するのも一つの手かもしれない。

ただし、最近は、新聞の購読率がどんどん下がっているので、プロパガンダ媒体としての存在価値が低くなっているが・・・

ところで、4日以内にFAXしておいて、あるいは、処方箋を持ち込んで、後で薬を取りに来るのはセーフか?との問い合わせを受けることがあるが、『調剤は、患者に調剤済みの薬を手渡し、服薬指導まで実施して完了』(調剤済印を押すことができ、調剤報酬を請求できる)するので、4日過ぎて取りに来た場合は処方箋の有効期限を超えていることになるので注意が必要。