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どのように読めますか Q&A
薬局の集中率に関するQ&A
じほうから販売されている「平成30年版 保険調剤Q&A」(日本薬剤師会編集)p.14
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Q011: 受付回数と集中率を計算する際、同一病院の歯科の処方箋と他の診療科の処方箋を同時に受け付けた場合、受付回数と集中率の算出方法は、どのように計算するのでしょうか。
A: 同一病院であっても、歯科の処方箋は別受付として算定して差し支えないとされていますので、受付回数はそれぞれ1回として計算します。集中率についても、歯科の処方箋は同一保険医療医療機関の他の診療科の受付回数に含めず算出してください。
平成30年3月まで、集中率の計算にあたっては、同一医療機関の歯科と歯科以外の処方箋は受付を区分せずに計算する(すなわり、同一保険医療機関の他の診療科に含める)ことになっていましたが、事務の簡素化という観点などから、同4月以降は、同一保険医療機関の歯科と歯科以外の処方箋は受付を区分して計算するように変更されています。
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一読して、上記の意味を正しく理解でき、集中率の計算式が頭に思い浮かんだでしょうか?
集中率の計算の際には、同一病院の歯科とその他の科は、別にして計算すると受け取られた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
日薬に、読み間違いが生じる可能性があるようだと指摘したところ、つい先ほども上述のQ&Aに関して他県から相談が寄せられたとのことでした。(計算方法の事例を示しておけば、読み間違いはまず怒らないのだけれども・・・)
さて、実際の計算については、やはり、元の通知等を確認する必要があります。
該当する特掲診療料の施設基準に係る場分には、つぎのように記載されています。
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保医発 0305 第3号
平 成 30年3月 5日
『特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて』p.194~197
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12400000-Hokenkyoku/0000203034.pdf
第 88 調剤基本料
1 調剤基本料の施設基準
(1) 処方箋の受付回数
(2) 処方箋の受付回数及び特定の保険医療機関に係る処方箋の受付回数が、調剤基本料の施設基準に該当するか否かの取扱いについては、処方箋受付回数の合計が、調剤基本料の施設基準で定められている回数に、受付回数を計算した月数を乗じて得た回数を超えるか否かで判定する。
(3) 特定の保険医療機関に係る処方箋による調剤の割合は、特定の保険医療機関に係る処方箋の受付回数(同一保険医療機関から、歯科と歯科以外の処方箋を受け付けた場合は、それらを合計した回数とする。)を、当該期間に受け付けた全ての処方箋の受付回数で除して得た値とする。
(4) (3)の計算に当たり、同一グループの保険薬局(財務上又は営業上若しくは事業上、緊密な関係にある範囲の保険薬局をいう。以下同じ。)の勤務者(常勤及び非常勤を含めた全ての職員をいう。)及びその家族(同一グループの保険薬局の勤務者と同居又は生計を一にする者をいう。)の処方箋は、特定の保険医療機関に係る処方箋の受付回数及び当該期間に受け付けた全ての処方箋の受付回数のいずれからも除いて計算する。
また、疑義解釈資料には、次の記載があります。
疑義解釈資料の送付について(その1):別添4 調剤診療報酬点数表関係(事務連絡 平成30年3月30日)
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12400000-Hokenkyoku/0000202132.pdf
問2 特定の保険医療機関に係る処方箋による調剤の割合(処方箋集中率)について、「特定の保険医療機関に係る処方箋の受付回数(同一保険医療機関から、歯科と歯科以外の処方箋を受け付けた場合は、それらを合計した回数とする。)を、当該期間に受け付けた全ての処方箋の受付回数で除して得た値」とされたが、以下の場合の当該保険薬局の処方箋受付回数と集中率はどのように算出することになるか。
保険薬局の1年間の処方箋受付回数
A医療機関(歯科以外):2,000回
A医療機関(歯科):100回
A医療機関以外:20,000回
※A医療機関が最も処方箋受付回数が多い
(答)
処方箋受付回数について
2,000 + 100 + 20,000 = 22,100回となる。
処方箋集中率について
(2,000 + 100)/22,100)×100 = 9.5 %となる。
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今回のケースでは、厚労省から示された、『特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて』と疑義解釈資料の送付について(その1):別添4 調剤診療報酬点数表関係(事務連絡 平成30年3月30日)を読めば、疑問はすっきり解決します。(場合によっては、厚労省の資料を見てもよく分からないこともありますが・・・)。