ムラサキシキブ

学名:Callicarpa japonica Thunb.
科名:シソ科ムラサキシキブ属
用部:葉
用途:寄生性皮膚病(外用)

説明文:
中国、朝鮮をはじめ日本各地の林などに自生する落葉低木。高さは2~3mほどになり、細身の枝を横方向につける。近似種の多い植物で、園芸種もあり、混同されがちだが、秋には紫色の美しい実をつけ観賞用にも栽培される。名前の由来は紫の実が敷き詰められたようにつくことから「むさきしきみ」が訛ったという説や、植木屋が作家の紫式部にちなんでつけたという諸説がある。民間療法として寄生性皮膚病に生の葉を潰して、汁を患部に塗布するほか、中国では根を紫珠といい、外傷の出血、鼻血、血尿、血便、痔などの出血に用いる。

薬草の詩:
白い土蔵に柿の枝が陰を落として「秋光」という感じの「写真」を見ると、たいてい「飛鳥、斑鳩の里」のものです。かつては、農村のいたる所で見かけた晩秋の佇まいですが、それらの「土蔵文化」は急速に姿を消そうとしています。知覧の武家屋敷の一画に、それらしい風景があり、なんと前に「ムラサキシキブ」の茂みがあるのです。紫式部という人は「美人」だったのかとかんぐる前に、これを見て想像してみましょう。 (竜)

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