センダン
学名:Melia azedarach L.
科名:センダン科センダン属
用部: 果実 幹皮
生薬名:苦棟子 苦棟皮
用途: ひび、あかぎれ、駆虫
説明文:
四国や九州など暖地に自生する落葉高木で大きいものは30mになり、成長が早い。初夏、薄紫色の小花を多数つけ、果実は楕円形で10~12月頃黄褐色に熟す。サポニンを多く含み、生のままで食べると中毒を起こし摂取量が多いと死に至る。この熟した果肉をひび、あかぎれ、しもやけに外用。生薬の苦棟子(くれんし)は、整腸、鎮痛薬として煎液を服用。樹皮は苦棟皮と言い、駆虫に。核は数珠の玉に使われる。「栴檀は双葉より芳(かんば)し」の栴檀とはこのセンダンではなくビャクダン(白檀)を指す。
薬草の詩:
この本の編集会議は、いつも深夜です。多くの委員に目を通してもらうためには、深夜しか時間の都合がつかないのです。
回を重ねて大詰めを迎えたころ、「センダンは双葉より芳し」ということわざを取り入れた原稿があったのですが、写真のセンダンはニオイがしない、芳しいセンダンはビャクダンの別名のことらしいよとの指摘で、急きょボツになりました。あぶないところで、専断(センダン)して爆弾(ビャクダン)を抱えるところでした。 (戊子)