キランソウ
学名:Ajuga decumbens Thunb.
科名:シソ科
用部:全草
生薬名:筋骨草(きんこつそう)
用途:鎮咳、去痰、解熱、健胃
説明文:
日当たりがよく多少湿気のある道端などに生える多年草。3〜5月に青紫色の唇状花を咲かせる。根生葉が地面に張り付くようにロゼット状に広がるその姿から、あるいは「病気を治して地獄の釜に蓋をする」という意から、ジゴクノカマノフタの別名がある。
生薬名を筋骨草(きんこつそう)といい、鎮咳、去痰、健胃、下痢止め、高血圧などに用いられる。また、古くから、キランソウが屋敷内に生えていると腎臓病やリウマチにならないと言われており、各種結石や神経痛にも効果がある。全草を粉末にして内服したり、薬酒とする他、葉の和え物、花の姿揚げなど山菜としても利用できる。ウルシかぶれや汗疹に浴湯料として用いてもよい。
薬草の詩:
「こちらでは、医者いらず、といっています。この草は何という名前でしょう?」当時筆者は、この植物を知りませんでした。人々の求めていた漢方薬というのは、民間薬のことだったのです。こうして恥をかきながら勉強をはじめました。
この地方の医者いらずは、キランソウでした。 (双竜子)