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(お知らせ)認知症の人の日常生活・社会生活における意思決定支援ガイドライン
「認知症の人の日常生活・社会生活における意思決定支援ガイドライン」(https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12300000-Roukenkyoku/0000212396.pdf)が厚労省から発表されています。
1 ガイドライン策定の背景
○ 成年後見制度の利用の促進に関する法律を受け設置された成年後見制度利用促進委員会において、「障害者や認知症の人の特性に応じた適切な配慮を行うことができるよう、意思決定の支援の在り方についての指針の策定に向けた検討等が進められるべき」と指摘があり、成年後見制度利用促進委員会の議論を経て作成された成年後見制度利用促進基本計画において、「意思決定の支援の在り方についての指針の策定に向けた検討等が進められるべき」とされた。
○ これを受け、認知症の人の意思決定支援に関する指針策定のため平成 27 年度、平成 28年度に実施した意思決定に関する研究を参考に、平成 29 年度の老人保健健康増進等事業において、認知症の人の意思決定支援に関する検討が行われ、「認知症の人の日常生活・社会生活における意思決定支援ガイドライン」が策定された。
○ ガイドラインは、日常生活や社会生活等において認知症の人の意思が適切に反映された生活が送れるよう、認知症の人の意思決定に関わる人が、認知症の人の意思をできるかぎり丁寧にくみ取るために、認知症の人の意思決定を支援する標準的なプロセスや留意点を記載したものとなっている。
2 ガイドラインの趣旨
○ 普段から、我々一人一人が自分で意思を形成し、それを表明でき、その意思が尊重され、日常生活・社会生活を決めていくことが重要であることは誰もが認識するところであるが、このことは、認知症の人についても同様である。
○ ガイドラインは、認知症の人を支える周囲の人において行われる意思決定支援の基本的考え方(理念)や姿勢、方法、配慮すべき事柄等を整理して示し、これにより、認知症の人が、自らの意思に基づいた日常生活・社会生活を送れることを目指したものとなっている。
目 次
Ⅰ はじめに
1 ガイドライン策定の背景
2 ガイドラインの趣旨
Ⅱ 基本的考え方
1 誰の意思決定支援のためのガイドラインか
2 誰による意思決定支援のガイドラインか
3 意思決定支援とは何か(支援の定義)
Ⅲ 認知症の人の特性を踏まえた意思決定支援の基本原則
1 本人の意思の尊重
2 本人の意思決定能力への配慮
3 チームによる早期からの継続的支援
Ⅳ 意思決定支援のプロセス
1 意思決定支援の人的・物的環境の整備
(1) 意思決定支援者の態度
(2) 意思決定支援者との信頼関係と立ち会う人との関係性への配慮
(3) 意思決定支援と環境
2 適切な意思決定プロセスの確保
(1) 本人が意思を形成することの支援(意思形成支援)
(2) 本人が意思を表明することの支援(意思表明支援)
(3) 本人が意思を実現することの支援(意思実現支援)
3 意思決定支援プロセスにおける家族
(1) 家族も本人の意思決定支援者であること
(2) 家族への支援
4 日常生活や社会生活における意思決定支援
5 意思決定支援チームと会議(話し合い)
Ⅴ 認知症への理解とガイドラインの普及と改訂
Ⅵ 事例に基づく意思決定支援のポイント