公益社団法人 鹿児島県薬剤師会

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学校のプールの洗眼用水栓が盗難にあったのですが・・・

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学校のプールの洗眼水栓が盗難にあったのですが、洗眼用水栓の再設置は必要かとの問い合わせが、学校薬剤師から寄せられた。

金属類の窃盗団が出現したとのニュースを目にすることがあるが、ひょっとするとそういった者の仕業かもしれない。

プール後に洗眼する意味は、おそらく、プール水などを水道水で流して清潔にしようとの意図から始まったのだろう。

しかし、最近はろ過機の性能も上がっているし、塩素消毒が十分にされていれば、洗眼の必要は殊更ないかもしれない。

洗眼用水栓を利用した安易な洗眼は、逆に、角膜を傷つけ、ムチン層に影響を与えドライアイの原因になる等から勧められていない。

実際、平成20年8月には、日本眼科医会から「「プールにはゴーグル使用が望ましい。またプール後の水道水による簡単な洗眼は行ってよいが、積極的に推奨するものではない。なお、児童生徒の体質によっては、学校医の指導のもと、プール後に防腐剤無添加の人工涙液の点眼や、簡単に水道水で目の周りを洗うなどの対応も必要」との見解が出されている。

このことを考えると、改めて、洗眼用水栓を設置するほどではないと学校薬剤師として指導助言すればよいのではないかと考える。

関連情報は、学校保健ポータルサイト(https://www.gakkohoken.jp/special/archives/103)等にも掲載されている。

学校保健 27年7月号 http://www.hokenkai.or.jp/kaiho/pdf/0097_313.pdf