公益社団法人 鹿児島県薬剤師会

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なぜ、かかりつけ薬局に尋ねないのだろう?

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ここ暫くの間に、一般の方から使用している医薬品について何件か相談を受け付けた。

例えば、

1)ヘルパーからの質問:薬の飲み合わせを教えて欲しいのですが・・・

2)薬の使い方で悩んでいる方からの相談1:病院で痛み止めが処方された。2週間飲んで痛みがとれなかったら、また受診するように言われた。処方された薬は〇〇錠(1日3回 毎食後)と△△シップ。強い薬だろうか?欠かさず飲まなければならないのだろうか?

3)薬の使い方で悩んでいる方からの相談2:喘息でステロイドが処方された。症状が良くなったら飲むのを止めてよいと説明された。調子が良かったので飲むのを止めていたが、火山灰のせいだろうか、ここにきて状態が良くない。薬をまた飲んだ方が良いか。

4)授乳婦からの相談:最近、しばしば、相談が寄せられる。

3)については、さすがに調剤してもらった薬局に電話したとのことであった。一番に薬局を思い頂いたことには感謝。しかし、そのあとが良くない。薬局に電話がつながらないから、薬剤師会に連絡したとのこと(薬局は十分対応できる曜日と時間帯)。折角、薬局を頼っていただいたのに、しっかり、対応できていないことで、ひょっとすると相談者の薬局への信頼度が低下したかもしれない。症状の悪化等の程度などについては、診察した医師に確認したほうがより適切な指示がもらえる可能性がある。その旨を伝えたところ、医師に連絡することで解決。

1)の場合、どうして薬剤師会に一番に電話してこられたのかは分からないが、ある意味、感謝。しかし、この場合も、まずは調剤している薬局に問い合わせるのが、良い。ヘルパーなどにも調剤した薬局が一発で分かるような情報提供の在り方を考えるとよいのかもしれない。

2)のケース。医師や薬剤師の服薬指導が足りていたのだろうか。それとも心配性なのだろうか。痛みの感じ方は個人差が大きい。また、頭が勝手に痛みを作ったりする。どのように痛み止めを使うかは、それこそ、疾病の状態た個人の痛みの感じ方で異なってくる。仮に、1日3回 網食後で痛み止めが処方されたとしても、我慢できる痛みであれば服用する必要もない。その辺りを医師、薬剤師がどのように患者に伝えたのだろうか。どうやって相談窓口(薬剤師会)を探したのだろう・・・

4)については、こればかりは、添付文書記載情報の不備としか言いようがない。しかし、薬剤師であれば、医薬品の性質、授乳の状況、治療の必要性などの情報から総合的に判断して、ある程度回答できるようにしておく必要がある(判断に関する薬剤師の責任は問われるが、その覚悟は必要)。不安を抱えているお母さんを薬剤師的にどのように支えてあげるか・・・

かかりつけ薬局、かかりつけ薬剤師、それぞれの機能が充実してくると、理想的には一般の方からの薬剤師会への医薬品使用に係る相談は激減するはず。

そうなれば、お薬相談窓口としての薬剤師会情報センターの公益的な役割の一つがなくなるわけだが・・・それは、薬局・薬剤師のの社会的存在意義が格段に向上した一つの証にもなるので、むしろ好ましいことかもしれない。

今後も、一般から相談が寄せられたら、可能な限り、かかりつけ薬局、かかりつけ薬剤師にまず相談してもらうように促すことにしようと思う。