公益社団法人 鹿児島県薬剤師会

新着情報

「等」をどのように扱えるかが、腕の見せ所。

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2/1 東京で開催されたJASDフォーラム(日本医薬品情報学会主催)に参加した。

今回のテーマは『臨床における薬物相互作用評価』。

プログラムは、次の通り。

プログラム (演題名は全て仮題です。)
13:30~13:35  開会挨拶               

(一社)日本医薬品情報学会 理事長 林 昌洋

座長:千葉大学 薬学部 樋坂 章博

13:35~14:10  講演:「薬物相互作用のガイドラインと添付文書記載要領改定(仮)」

武蔵野大学 薬学部 永井 尚美

14:10~14:45  講演:「医療現場におけるDDIマネジメント能力の育成(仮)」

東京大学医学部附属病院 薬剤部 大野 能之

-休憩(14:45~15:00)-
15:00~15:35 講演:「薬物相互作用のデータベースの活用(仮)」

国際医療研究センター 薬剤部 増田 純一

15:35~16:10 講演:「医療現場で行う薬物相互作用研究(仮)」

昭和大学 統括薬剤部 百 賢二

16:10~16:40   総合討論

添付文書の相互作用の記載方法が「医薬品開発と適正な情報提供のための薬物相互作用ガイドライン」(https://www.pmda.go.jp/files/000225191.pdf)に則て記載されるようになる。

それらの情報を基に、如何様に相互作用マネジメントに積極的にかかわれるかが、これからの薬剤師職能の一つの。

日本医療薬学会は、「医療現場における薬物相互作用へのかかわり方ガイド」を発表している。

https://www.jsphcs.jp/file/asc1.pdf

「医薬品開発と適正な情報提供のための薬物相互作用ガイドライン」は、読みのもとしても面白い(勉強に使える)とのことで、「医療現場における薬物相互作用へのかかわり方ガイド」等と合わせて読むことで医薬品の相互作用マネジメント業務の参考となる。

また、アメリカの肝炎治療薬との相互作用データベースの日本語版も提供されている(アメリカの当該施設に日本でも利用できるようにしてくれとお願いしたら、公開するのは構わないので、自分たちで日本語化してくれと言われたとか・・・日本語版は、本家にはない、情報も付け加えられている)。

国立国際医療研究センター病院薬剤部医薬品情報管理室
NCGM薬物相互作用検索(肝炎治療薬)で検索してみてください。

さて、質疑応答では、ガイドライン等には、「等」が使われており、具体例が示されたいようなことがあるが、その「等」をどのように判断すればよいのか、そこが難しいとの質問が出た。

また、CYP誘導薬と基質薬について、調べても情報があまりないため、どのようにマネジメントすればよいかとの質問もあった。

両者には共通するものがある。

既存の情報から、目の前の患者に適用する場合、患者一人一人に個体差などがあることから、必ずしも書いてあるる通りには行かない。

それに対して、薬剤師の想像力をどのように働かせて問題を解決していくか、そこが、まさしく薬剤師の真価を問われるところ・・・

つまり、「等」をどのように処理できるか。

どこの薬局や医療機関でも、同じようなレベルの医薬品相互作用マネジメントが受けられるようになるために、個人、そして組織が何をすべきか・・・