HOME > 薬の副作用

薬の副作用

薬の副作用について

薬の副作用とは、一体どんなものでしょう?
副作用は、全て悪いものなのでしょうか?

お薬は、なんらかの症状を抑えるため、あるいは治療のために処方されますが、体に及ぼす作用は必ずしもピンポイント(限局的)であるとは限りません。お薬には様々の全身に現れてくる作用がいくつもあり、たいていの場合、その中のいくつかをとらえ疾患を治療するための主作用(効果)と呼び、それ以外の作用を主に副作用と呼んでいます。
お薬のなかには、開発段階で副作用と想定していたにもかかわらず、途中から発想を転換して逆にそれを主作用としての効能を取得して発売されたケースもあり、主作用と副作用が逆転することは開発段階においては起こり得ることという認識があります。
また、お薬にもよりますが、お医者さんのなかには、主作用(効果)は勿論ですが、副作用を上手に利用して患者さんの治療に役立てている場合もあります。

さて、それではお薬が体に及ぼす作用についていくつかご紹介してみたいと思います。
代表的なものとして主に5つの作用が考えられております。
1.期待されるべき本来の作用(効果)
2.期待を超える作用(効きすぎ)
3.期待した組織(臓器)以外への作用
4.アレルギー反応(過敏反応)
5.想定していなかった作用

お薬は、期待されるべき作用のみを発揮する事が理想的ではありますが、内服薬・注射薬等は全身を巡り、患部や病態に効果をもたらします。また、貼り薬・塗り薬・目薬などの外用薬は患部の局所へ使用しますが、僅かながら体内への吸収の可能性が認められます。
よって、お薬の効きすぎによる副作用・患部以外への作用・アレルギー反応・想定外の作用の可能性は、全薬剤において想定されております。
痛み止めを例に挙げて深く考察してみましょう。
痛み止めのお薬は、体の痛みを和らげるために服用しますが、実際に服用してみるとその薬が痛みをとるためだけに限って作用しているわけではありません。
お医者さんが一般に「痛み止め」と称して処方されるお薬には以下のようなものがあります。カッコ内は副作用の一例です。
・非ステロイド消炎鎮痛剤→(胃腸症状・出血傾向・皮膚症状)
・麻酔薬→(ショック症状・痙攣)
・麻薬性鎮痛剤→(便秘・精神症状)
・下行性疼痛抑制系賦活型疼痛治療剤→(胃腸症状)
・偏頭痛治療薬→(消化器症状・神経症状)
・いくつかの漢方薬→(消化器症状・偽アルデステロン症状)
これらは、患者さん個々の痛みの症状に応じ最も相応しい薬剤を医師が処方されています。
その他、本来は痛み止めとしての効能は無いが、しばしば原因療法として用いられ、患者には「痛み止め」として告知し処方されるお薬があります。
・精神安定剤(ベンゾジアゼピン系)→(眠気は本来の作用)
・坑うつ薬(三環形坑うつ薬)→(精神作用)
・筋弛緩薬→(眠気・倦怠感)
・その他
これらの処方は、いずれについても医師が患者さんの様態を考慮し、痛みの原因は何であるかを考えた上で、その患者さんにとって最も相応しい薬剤を選択し処方されます。
しかし、どの薬剤を選択したとしても、それらの薬剤に固有の副作用の発生やアレルギー反応の可能性は常に存在し、治療に当たっては細心の注意を払う必要が求められております。
お薬を使用するに当たっては、使用される薬の有益性と危険性を常に考慮し、その上で有益性が上回る場合にのみ使用されているとお考えください。
また、仮に副作用と考えられる症状が発生した場合でも、その程度が比較的軽微(許容範囲内)であれば、治療の継続が優先される場合もあり、これ一つとってみても患者さんと医師・薬剤師との間で十分なコミュニケーションが図られていなければ、不信感を招く原因にもなってしまいます。したがって、患者さんも、普段からわからない事は素直に尋ねていただき、医師・薬剤師はそれに丁寧にお答えしていくことが大切で、相互に治療方針や使用するお薬のことについての理解を共有していくことが重要なことと思われます。
ゲット・ジ・アンサーズ GET THE ANSWERS)

健康被害救済制度について

DEM事業について(薬剤イベントモニタリング:Drug Event Monitoring)
 薬剤師会では、医療の現場で使用される薬剤について毎年一回、全国規模で副作用発生の有無を一定期間調査しております。日本薬剤師会会員薬局・薬剤師から対象医薬品に関する副作用情報を収集する調査・研究を行っており、このような事業は医薬品の安全対策の観点からも重要な取り組みと位置付けられております。
薬剤師会の行うDEMとは、このように、薬剤を使用して患者さんに発現したイベント(事象)について薬剤師の視点で把握し、全国規模でそれを収集・解析していく事業になります。