センブリ

学名:Swertia japonica (Schult.) Makino
科名:リンドウ科センブリ属
用部: 全草
生薬名:当薬
用途: 健胃、胃腸痛、円形脱毛症

説明文
最も身近な民間薬の一つで、日当たりのよい山野に生える2年草。名前の由来は「千回振り出してもまだ苦味が残っている」ことからセンブリ(千振)といい、花、葉、茎、根はすべて苦く全草を用いる。苦味が舌先を刺激して反射的に胃の働きを活発にする苦味健胃薬。草丈は初秋の頃10~20cmになる。茎は薄紫色を帯び、太さは1~2mmで断面は四角く、直立し根元から数本に別れて生える。1~3cmほどの細長い線形の葉が対生する。日本薬局方に収載。消化不良、胃痛、腹痛、下痢などに用いる。

薬草の詩:
薬草の森の東側のけずられた土手にも、自生が見られます。センブリの栽培技術が完成したのは、つい最近のことです。2年生の植物で、2年目の花が咲くころ根から採取しますので、だんだん少なくなりました。
筆者が初めて見たのは、川辺町の八瀬尾の滝へ行く山道のカーブの所で、こんなところにと思わせる場所に群生していたのを覚えています。       (双竜子)

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