学名:Fallopia japonica (Houtt.) Ronse Decr. var. japonica

科名:タデ科イタドリ属

用部:根

生薬名:虎杖

用途:擦り傷、関節痛、咳止め、利尿、緩下

(代表的な漢方薬) 桑枝虎杖湯

説明文:
日本中の野山のいたるところで見られる草丈の大きな多年生草本で、日当たりの良い路傍、山野、荒れ地などに群落をつくる。やや湿った土手などの、崖崩れ跡などによく繁茂している。
若葉をもんで擦り傷につけると、痛みが取れるということから、イタドリに転訛したといわれる。生薬名の虎杖は、若い茎に見られる赤紫色の斑点が、虎の模様に似ているからとされる。山菜として和え物や炒め物、天ぷらなどとして親しまれる。漢方では乾燥した根を緩下剤として、また関節痛や咳止め、利尿作用があることから膀胱炎、膀胱結石、月経不順などに用いられる。シュウ酸を含むため酸味があり、特に新芽は珍味とされるが、また、多食するとエモジンを含むため下痢を起こすので注意が必要である。

薬草の詩:
よく見られる薬草で根茎を薬用に用いますが、若芽は山菜料理に使われます。イタドリの名は「痛み取り」に由来し、今日でもケガなどに用いる地方があります。
生薬名を「虎杖」といいますが、「枕草子」のなかで清少納言は「イタドリを虎の杖と書くとか、虎は杖などなくてもよさそうな顔だちなのに」とからかっています。ユーモアを解す知的な女性の顔が浮かんで、くるようです。       (絹)